兵庫県佐用町にある理化学研究所の施設・Spring-8は世界最先端の光科学総合研究センターなのですが、その存在そのものからして一般の方々には殆ど知られておりません。そこで、本講座では、同施設の基本的システムや機能、さらにはそれらが世界の基礎科学研究全般にわたって如何に貢献しているかを、極力分かり易くかつ興味深くご紹介したいと存じます。またその話を進めるなかで日本の基礎学術研究の問題点についても触れてみたいと思います。高校生をも含めた幅広い年齢層の方々のご参加を願ってやみません。
平日夜の講座にも関わらず多くの方にご参加しただきました。
SPring-8とは、兵庫県の播磨科学公園都市にある世界最高性能の放射光を生み出すことができる大型放射光施設です。放射光とは、電子を光とほぼ等しい速度まで加速し、磁石によって進行方向を曲げた時に発生する、細く強力な電磁波のことです。太陽の100億倍もの明るさに達する「放射光」という光を使って、物質の原子・分子レベルでの形や機能を調べる事ができます。SPring-8の名前はSuper Photon ring-8 GeV(80億電子ボルト)に由来しています。
施設の規模、兵庫県佐用町に建設された理由、どのようなことが行われているのか、世界から優れた研究者達が多く訪れている実態や期待されることなど、さらに本田氏が携わっていた当時の資料などを投影しながら、お話しいただきました。
更新日: 2023/04/16 (日) 15:08