1996(昭和41)年に静岡県で一家4人が殺害された「袴田事件」で、死刑判決を受けた元プロボクサー袴田巌さん(87歳)の再審(裁判のやり直し)開始が決まり、公判の準備が進んでいます。この事件には当初からおかしな点が多々あり、袴田さんは無罪を訴え続けたにもかかわらず、雪冤までに半世紀以上を要しました。原因の1つにマスコミ報道が挙げられます。事件発生当時の人権無視の犯人視報道、その後の無関心と、事件の本質に真摯に向き合わなかったマスコミの責任は重大です。袴田事件を糸口に、現在も根は変わらない事件報道の問題について考えます。
更新日: 2023/11/19 (日) 08:59