1998年、宇宙空間で国際宇宙ステーションの建設が始まり、日本は、幅100m、奥行き60mのその巨大な構造物のうちの実験室「きぼう」の構築を担当しました。そして2009年には、若田光一宇宙飛行士が日本人初の国際宇宙ステーションの長期滞在者となりました。さらにまた、野口、古川、星出、油井、大西、金井の各氏がその後に続きました。そこで、それら一連の日本人宇宙飛行士の活躍とそれを通して得られた新たな発見や知見、同ステーションでの諸活動の先に広がる未来の宇宙像などについて、長年にわたる菊山講師の数々の体験をもとに、わかりやすい講話を進めていただくことになっています。
国際ステーションの宇宙飛行士の活動や活躍の内容に加え、今回は「宇宙望遠鏡が開く神秘の宇宙像」について講演していただきました。
1990年に打ち上げられ、5回の修理ミッションを受け30年以上活動するハッブル宇宙望遠鏡。初期の画像と各ミッションの内容や困難や熱き志…そして改善されながら映し出されていく宇宙の姿の画像などを、貴重な画像とともにわかりやすくお話しいただきました。
また、2021年に打ち上げられ活動しているジェームズ・ウェブ宇宙望遠鏡。近赤外線カメラなどが搭載されており、約100億光年という遠距離にある天体から放射される微弱な赤外線の観測ができるなどの解説とともに、私たちが観ることのできるようになった宇宙の姿を見せていただきました。
宇宙飛行士が船外活動をし自らの手で太陽光パネルを交換するミッションを行うエピソードや、宇宙での生活、国際宇宙ステーションでの様々な実験についての話も、宇宙飛行士から直接話が聞ける菊山さんだからこその内容で興味深いものでした。
宇宙から見た地球の画像は、ただ美しいだけでなく、人間が、国がどのようにこの星で生きているのかを客観的に見せてくれ、色々なことを考えさせられたものでした。
講話終わりの質問タイムではたくさんの手が挙がり、みなさまの興味関心の高さや好奇心の高さが感じられました。中学生、高校生、大学生のみなさんにも聴いていただきたい内容でした。
更新日: 2023/11/19 (日) 09:50