私たちの好きなファンタジーと科学には、明確な違いがあります。しかし、子どもの頃には優れたファンタジーがもつ「リアリティ」が不可欠だと指摘されています(脇明子)。ファンタジーでは、しばしば自然や生き物が擬人化されて登場します。ここに「仲間(もしくは友だち)」 としての生き物と、「食べる」または「食べるために飼育する」ものとしての生き物とを区別するという微妙な問題があるのです。ここでは、いくつかの本の紹介を通して、カー二ズム(肉食主義)批判や動物福祉(動物の権利擁護)の問題への向き合い方を考えます。
更新日: 2025/01/04 (土) 16:44